労働事件Labor
不当解雇や給料、残業代の未払い、パワハラやセクハラなどの問題は、仕事をしている人にとっては身近な問題である一方、生活の糧である給料を支払ってくれる会社と対立することになる難しい問題です。声を上げたら会社にいられなくなるのではないか、周りに迷惑をかけるのではないかと悩まれることも少なくないでしょう。
本来、使用者と労働者は、職場では指揮をする・される立場ですが、契約の当事者としては対等です。少しでもおかしいと感じることがあれば、その内容に対して、きちんと請求することも重要です。当事務所が依頼者の方に代わり、会社に状況の改善を求め、場合によっては損害を賠償するよう求めることも可能です。依頼者の方の望む解決が迎えられるようにサポートいたしますので、まずは安心してご相談ください。
解雇
古くなった家電を捨てるように、『もう来なくていい』などと一方的に首を切ることは許されません。それは、お金や生活の問題というだけでなく、人間としての自尊心まで踏みにじる行為だからです。会社は、労働者を解雇する時点で、客観的・合理的な解雇理由を備えている必要があります。そのような理由も分からないまま、解雇を突きつけられてしまった場合には、解雇無効の申し立てや慰謝料請求をして、正当な権利を主張しましょう。解雇予告手当の支給や懲戒手続きなどの形式的には正しそうな手続きを踏んでいた場合にも、解雇無効との判断が出るケースが多いものです。裁判所はそう簡単に解雇を有効とは認めません。自己判断で泣き寝入りをせずに、弁護士へご相談ください。
給与
誰しも給料が払われるという前提で仕事をしています。もし、仕事をしても給料が払われないとすれば、被害を受けた個人が生活できないだけではなく、経済自体が成り立ちません。未払いにどんな理由があろうと、労働者は働いた分の給料をもらう権利があります。逆に使用者側は、どんな理由があったとしても独自の判断で支払いを拒否することはできないのです。会社に対して声を上げることは勇気のいることかもしれませんが、勤務実績など客観的な証拠をもとに内容証明や労働審判などの法的手続きを通して、正当な権利を主張していきましょう。
残業代の未払い
残業代の未払いについては、本来支払われるべき給与の額を正確に計算し直すところからスタートします。労働基準法上、賃金請求権の消滅時効は2年とされていますので、2年以内のものであれば、過去に遡って未払い残業代を請求することができます。その際、重要となるのが証拠の収集です。雇用時の書類や就業規則には、就業時間と休日、時間外労働の有無などの決まりが記載されていますので、コピーだけでも取得するようにしましょう。また、始業・終業時刻を立証するための資料や日報なども重要な証拠となります。このような証拠を集めることが難しい場合にも、弁護士による開示請求や交渉で解決できる事案も多くありますので、諦めずにご相談ください。
セクハラ・パワハラ、その他慰謝料請求等
近年、会社の人間関係やセクハラ・パワハラが原因でうつになった、精神的な被害で会社を訴えたいというご相談をいただきます。このような相談は、なかなか人にはしづらいものです。当事務所では、プライバシーに配慮した完全個室の相談室をご用意しておりますので、一人で悩まずにご相談ください。これらの問題に対処していくには、具体的な証拠や明確な被害の事実の提示が必要になります。立証が困難な事案についても、周囲への聞き取り調査などを通じて、迅速に対応してまいります。
弁護士費用
交渉事件
着手金 | 成功報酬 |
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10万円~ | 10万円~ |
労働審判
着手金 | 成功報酬 |
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20万円~ | 20万円~(獲得金額・減額金額の16%が上限) |
訴訟
着手金 | 成功報酬 |
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25万円~ | 25万円~(獲得金額・減額金額の16%が上限) |
*パート・アルバイトの方や求職活動中の方などは、経済状況に応じて個別に対応いたします。
*成功報酬は、事件の難易度や解決までにかかった時間、着手金の額、依頼者様の経済事情、実際に獲得した金額とのバランスなどを総合して協議の上、定めます。
解決事例
①セクハラ事件
- 事件の概要
- 派遣社員の女性が、派遣先企業の飲み会等で上司からセクハラ被害に合い、うつ状態となって出社できなくなってしまった。
- 弁護方針
- 同僚社員の協力を得て、静かに速やかに事実関係の調査を固め、派遣先の企業および加害者に損害賠償を求める交渉を行った。
- 結果
- 解決金170万円が支払われた。
- コメント
- 訴訟が可能な程度まで準備を整えてから交渉に臨んだことで、当方の請求に沿った解決が早期に実現できました。派遣社員の女性をホステス代わりにしてはダメですよね。
- 参考弁護士費用
- 着手金 : 10万円
- 成功報酬 : 26万円
- 実費 : 1万円
②突然の解雇事件
- 事件の概要
- パート先の会社が新しい経営者に譲渡されて、数日後解雇された。前の社長からは仕事が続けられると説明を受けていたのに、新経営者は「そもそも雇った覚えはない」などと主張。
- 弁護方針
- 労働審判を申し立てました。旧経営者からも事情を聴取し、譲渡契約に伴い、雇用契約も新経営者にも引き継がれていたことを立証した上で、解雇無効を主張。ただし、職場復帰よりも解決金を望む方針で進めました。
- 結果
- 解決金30万円が支払われた。
- コメント
- パートの方の場合、毎月の給与の額が高くはないので、法的手続きをとっても金額面で大きな金額とはなりません。ただ、自尊心を傷つけられたまま泣き寝入りできないというお気持ちを受け止めて、できる限り費用を抑えてお引き受けすることにしました。
- 参考弁護士費用
- 着手金:15万円(少額の事件のため)
- 成功報酬:4万円(少額の事件のため)
- 実費:1万円