コラム
【刑事】示談金の相場
福生の弁護士、山崎天です。
拝島駅南口のt.h.e法律事務所の弁護士です。
示談金の相場については、依頼者からも被害者からも聞かれます。
弁護士によっては、依頼者には高めの金額を言って、被害者には安め金額を言う、という話を聞いたこともあって、まぁ、それがいけない、というつもりもないのですが、
私は、相手によって違うことを言うことはしていません。
被害者にも、相場の金額を告げて、
「私は犯人を弁護する立場なので、ご自身で他の弁護士に相談して聞いてみてください、市役所などでは無料相談を行っている日もあります。」
と言っています。
被害者に信頼されなければ、示談は成立しないし、正直、小細工は嫌いです。
さて、その金額ですが、例えば傷害事件で逮捕されている場合ですと、20万円位が一応の相場、となります。
一応の、というのは、治療期間や暴力の内容も関係してくるからです。
凶器を使って怪我をさせて、怪我の程度が重い場合には30万円~50万円というのも珍しくはありませんし、後遺症が残る可能性がある場合に示談を早期に成立させる、となると、100万円を越えることもあります。
他方で、一般的に20万円、というのも、これは逮捕勾留されている場合の相場です。
逮捕勾留されている場合の示談は、示談により、起訴猶予となり、釈放されるという結果に繋がります。
結局、釈放に協力してもらうことへの誠意を示す、という意味があるので、民事上の賠償金額より高くなります。
逮捕勾留されていない事件では、20万円未満の金額での示談成立もありますね。
性犯罪だと、例えば痴漢の場合、逮捕勾留されている場合は20万円が一応の相場、と言えるかなと思います。
ただ、被害者が電車に乗るのが怖くなって交通手段を変えたとか、犯人が逮捕されたときに駅で
「俺はやってねーよ、ふざんけんな、くそ女コラ、名誉毀損で訴えるぞ」とか、怒鳴ったりしていたりすると、
示談の難易度は上がるし、金額も上がる場合があります。
強姦は幅があります。
例えば、
サークル仲間で飲んでいて、酔っぱらって雑寝していたときに、不本意な性交を強いられた場合と、
夜、帰宅途中に、押し倒されて犯された場合では、これは金額は当然違います。
事案によるとしかいえないところで、なので、私は、ある程度経験をお話した後で、
「まず接見に言って、それからでないと、弁護士方針や見通しをお話することができません」
と申し上げております。
示談を安易に選ぶことで真実を曲げないか、ということを慎重に見定める必要のある事件も少なくありませんし。
昭島、拝島、福生、羽村、河辺、青梅など、青梅線沿線や五日市線沿線など西多摩刑事事件の経験の多い弁護士をお探しであれば、t.h.e法律事務所にご相談ください。